【BY通信】一緒に②

今回はバックヤードでの動物たちの同居の様子についてと、11月に亡くなったヤクシマザルたちについてのご報告をさせていただきます。※どなたでもご覧いただけます。

こんにちは。バックヤード担当の奥村です。

まず、同居中の動物たちの様子についてご紹介いたします。

少し前の奥川さんのオンラインガイドにも登場いたしました、ミナミブタオザルのルイ&サーヤ。

ルイも脱肛の治療を無事終え、、、

前回のお話はこちらから→【BY通信】一緒に(※サロン限定記事となります。)

再びサーヤと一緒にくらせるようになっております。

 

 

ケージ内のフロアにサーヤ。

見上げる先には、、、

 

 

 

ロフトにルイ

といった位置関係も最近はよくみられます。

 

ルイは上下運動もしたかったようで、わりと高めなところで過ごしている印象です。

ただ、目の充血や白濁している様子もみられるため、獣医師と相談し治療をおこなっています。

 

 

 

そして、ヤクシマザルのタイマツ&ノンタン

ノンタンは9月末に食欲・活力が著しく低下し、モンキーバレイでほとんど動けなくなるほど体調が悪化したため入院しました。

検査によって重度の貧血も確認されました。

4年前にも貧血がみられ開腹手術による治療がおこなわれておりましたが、今回はノンタンの体力的にも手術に耐えられない可能性があり、それ以外の方法で治療をしていただきました。

治療のおかげで、10月には退院できるまでに回復してくれたのですが、モンキーバレイでくらすことが今後難しい、という獣医師の判断のもとバックヤードですごしてもらうこととなっておりました。

そこで、ルイ&サーヤの同居に続き、タイマツ&ノンタンの同居の試みをしておりました。

同居初日の様子をご紹介いたします。

タイマツと

 

 

 

ノンタン、、、

 

 

モンキーバレイで面識はあるはずの2頭です。

網越しのお見合いを経て、それぞれ落ち着いた段階で各ケージを共通にしました。

共通となった間口からタイマツが姿をみせると

同居となるとやはりピリッとしたノンタンでしたが

 

 

背中をタイマツにしっかりと向けてくれました。

 

 

 

その後、スルッとノンタンの横に来て、ノンタンのエサを食べるタイマツ。

 

 

 

タイマツが元々すごしていたケージに戻ると、ノンタンはその様子を覗き込んでおりました。

 

  

タイマツは同居してまもなく、ノンタンにグルーミングをして欲しそうな態度をとっているようにもみえましたが、ノンタンはしばらくはそんな余裕がなさそうな様子でした。

 

 

短時間で同居を切り上げようかとも思っていたのですが、1時間もすると、、、

緩急見事な職人のようなノンタンのグルーミング?をタイマツが受けている様子を確認することができました。

それ以後もタイマツとノンタンの同居は順調に進んでおります。

 

 

 

 

 

そして、モンキーバレイでは。

11月4日にチトセ、11月11日にウグイスという個体が亡くなりました。

 

 

チトセは顔に腫瘍ができ、長期的に投薬をおこなっておりましたが、改善がみられなかったため入院し、治療をしてもらっていました。モンキーバレイでの捕獲の際も、来園者の方々から励ましのお声をいただいておりましたが、元気な姿で再びモンキーバレイに戻ることは叶いませんでした。

 

 

 

 

 

 

ウグイスは今年の5月末に体調を崩し、入院。

一度はモンキーバレイへ群れ戻しができたのですが、6月末に再び活力低下のため入院しておりました。その後退院できるまでに回復したのですが、夏の間はバックヤードで過ごすことになりました。

 

9月末には群れと一緒に過ごせるようにと、モンキーバレイへといったん戻ることになりました。

 

バックヤード滞在期間中に、モンキーバレイで生まれたウィッシュと、その母親のウキバの近くで採食するウグイス。

 

 

 

秋のひだまりのなか

 

 

 

 

好みの餌をほおばる様子もみられておりましたが。

 

 

ウグイスは32歳と、モンキーバレイの群れのなかでのヤクシマザル飼育歴においても断トツの最高齢個体です。

 

冬の間は再びバックヤードで。

ノンタンたちと一緒にくらせるように、、、

 

 

移動の際、ウグイスはモンキーバレイの隔離用の部屋まで自ら移動し、その部屋のなかにある隔離ケージにも入ってくれ、そこから移動用のケージにもすっと入ってくれました。

 

 

移動中もケージに入れておいた大好物をムシャムシャと。

そんな音を聞きながら、バックヤードへウグイスと一緒に向かいました。

 

 

ノンタンとはモンキーバレイで一緒だった頃も、よく同じ小屋のなかで過ごしていたので、まずはノンタンとの同居から始めようかなと思っていたのですが、翌日容態が急変。

 

治療をおこなってもらったのですが、翌朝息を引きとりました。

解剖の結果、死因は肺炎・多臓器不全でした。

 

 

 

ご報告に至るまでに、時間を要してしまったことお詫び申し上げます。

また、生前にもたくさん大好物のご寄附をいただり、楽猿横の無料休憩所に設置させてもらった献花台にも、たくさんのお花や好物、メッセージををいただいております。

長きに渡りたくさんの方に見守っていただきました。

この場をお借りして、深く御礼申し上げます。

 

 

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※オンライサロン『猿分補給』では、モンキーセンターのスタッフたちから、毎日いろいろな記事をメンバーの皆さまにお届けしています。

気になった方はぜひ覗いてみてください。

https://community.camp-fire.jp/projects/373624/preview?token=3pppyarn

8 thoughts on “【BY通信】一緒に②

  1. mimi

    焚き火の火の粉にヒヤヒヤする事も無くなってしまい、とても寂しいです。
    長い間お疲れ様でした。

    • keeper Post author

      晩年はたき火の季節がはじまると、誰よりも先にたき火のまわりにやってきて、暖をとっておりました。そして、誰よりもたき火に近づくので、火力の調整が必須でした。コメントをいただき、またウグイスを見守ってくださり、ありがとうございます。(奥村)

  2. ぁゅchan

    ウグイスお疲れ様だよ
    生まれてすぐお空に行く子もいれば32年も頑張る子もいるけど、その子はその子の寿命を精一杯生きたと思う
    寒い冬が来るけどみんな元気に乗り越えられますように

    • keeper Post author

      コメントいただきありがとうございます。
      もう10年以上も前ですが、奥村が一瞬バレイを担当してた頃のウグイスのイメージは、現在のウミガメ(いいとこ取り)とタツ(頭大きめ)という個体のちょうど中間くらいな感じで、体格も良かったのですが、去年担当に入った頃にはすっかりじぃになっており、時間の流れを感じました。何度か治療のため群れから隔離することがありましたが、群れに戻っていく際のナチュラル感は他の個体にはない、特別なものがありました。(奥村)

  3. ぷん太1999

    チトセにウグイス、長い間モンキーバレイを支えてくれてありがとう。特にウグイス爺はファンの方が多く、自分もバレイを訪れると必ずその姿を探す様になっていました。もうすぐ始まる焚火に、ウグイスを見ることはありませんが、高い高い空の上から見守ってくれていると思います。奥村さん、お知らせ頂きありがとうございます。

    • keeper Post author

      ウグイスは陽が長くあたる場所や、涼をとれる場所など、モンキーバレイのなかでも比較的快適な場所を誰よりも心得ていたように思います。亡くなる前の移動の際、それまでは隔離用の部屋にあまり近づいて来なかったそうですが、当日奥村が担当した時に、何かしら察することがあったのか、自ら近づき部屋まで入ってくれました。今年たき火初参加となるノドグロとウィッシュにもウグイスの背中を見せたかったです。コメントいただきありがとうございます。(奥村)

  4. シノブ

    ちょうど18日はサーヤちゃんの来猿日でしたね。この1年元気に、そしてルイくんとのスローライフ(スピード的に)も始まりひとりひとりの暮らしの充実を大切に試行錯誤しながら努力してくださるスタッフの皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。

    • keeper Post author

      コメントいただきありがとうございます。
      サーヤ来園の際に、移動のお手伝いをしたことが思い出されます。東京から犬山まで車で一緒に旅をしました。車内に溢れるミナミブタオザルフレーバーが忘れられません。ルイは時間をかけながらも上下の移動が出来ているので、運動にもなっていそうです。タイマツ&ノンタンはバレイからヒマワリとタップが冬を越すため、バックヤードに来ているので、組み分けや同居の調整を始めていきたいと思っています。(奥村)

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