なんとも早く梅雨が明けてしまった。セミの鳴き声より早く夏が来るとは実に短い梅雨だった。物憂げな6月の雨はどこへ行ったのか?雨が好きなわけではないのだが暑いのが続くのも嫌である。そんな私は夏にはフィンランド、冬にはドバイで老後を過ごしてみたい飼育員。南米館担当の高田です。
もうすでにご存じの方も多いでしょう。シロガオオマキザル(Cebus albifrons)とノドジロオマキザル(Cebus capucinus)が同居している部屋がある。昨年生まれて1歳になった子ザル2頭は実に可愛らしい。なぜ2種類の異種同居をしているのか?ここまでには険しい道のりがあったのだ。

シロガオオマキザルの子どもツツジは昨年4月23日に生まれた。他の大人たちと良好な関係に見えたのだが9月末に大人の闘争に巻き込まれて負傷し、入退院を経て群れに合流したのだが2月に再び負傷し入院した。
ノドジロオマキザルの子どもオチョは昨年7月8日に生まれた。母親が子どもに関心を示すことがなかったため人工哺育となったが、好意的な態度を示してくれた♀個体を代理母とした飼育をしていた。
両種ともに子どもたちは成長したが、本来の群れに戻すのは大人たちの闘争に巻き込まれたり、事故のリスク高いと思われた。しかしオマキザルとしての心身の発達と社会性を身に着けるためには群れで飼育をしたい。そこでこの2つの親子(ノドジロオマキザルは代理親子)一緒にしてみる計画を立てた。ケージ越しのお見合いを実施し互いに攻撃的な様子が見られないことから6月下旬に2種の同居を試みた。


2つの親子の間に緊張感がありつつも時間と共に緩和しつつある。この頃特に子供たちの順応?適応?の速さには驚く。ことも同士で遊ぶ姿も見られるようになってきた。
記事を読む皆様も暖かく2頭の成長を見守って頂けますと幸いです。よろしくお願いします。
末尾になりますが、南米館ホールのエアコン工事のためのクラウドファンディング皆様のご支猿により目標金額に達成しました。ご協力ありがとうございました。
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