【BY通信】完成しました!

バックヤード担当:藤森

こんにちは!9月が見えてきているのに、猛暑の終わりは見えませんね…
猛暑でも娘たちは元気いっぱいで、帰宅後もラジオ体操をしたり、学校で習ったダンスをしたり、とりあえず走り回ったり…。子どものエネルギー効率ってどうなっているんでしょうか…。
こんにちは、夜は子どもよりも真っ先に寝る藤森です!

さてさて、5月の記事でご報告しました新しいケージにつきまして、ついに完成しました!

※この記事はどなたでもご覧いただけます

じゃじゃん!

率直な感想は、「ようやくここまで来た~T▽T」です。長い道のりでした。

まずは設計。ケージのサイズや構造はいつもどおり自分たちで考えるので、その考えを業者さんに伝えて、実現できるところに折り合いをつけていく作業がすごく難しいのです(汗)
特に私はそうした知識が浅いですし、業者さんもなかなか作らない構造だったりして、最初は下見に来ていただきましたが、それ以降は電話やメールでやりとりしないといけなかったので、お互い必死です^^;
奥村棟梁にアドバイスをもらいながら、業者さんにもがんばっていただき、どうにか完成!

次の関門は、ケージを運び入れること。今回はこれが本当に大変でした。
3基のケージは1基ずつバラバラに作っていただき、現場でつなぎ合わせることになっておりました。トラックに積まれたケージをクレーンで下ろしてもらったあと、部屋の中までは人力で運びます。
ちなみに、1基270kg☆その日出勤の飼育員総出です。みんなに感謝。

しかし、ここで事件です。まさかの、部屋にケージが入らない!!!?

今回のケージは、別の部屋に設置されている既存のケージと同じサイズで作ってもらいました。今回設置する部屋と同じ広さの部屋に設置されていたので、問題ないだろうと進めていましたが、よくよく見ると既存のケージは脚とケージ部分が分離していて、あとから固定する形式でしたが、今回は脚とケージが一体型。思わぬ落とし穴…。

入り口がドアの都合でやや低くなっているため、ケージを横にしないと入らない。
部屋の中に入ったらケージを起こすのですが、ほんの数ミリが引っかかって起こせない(汗)

めちゃくちゃ焦りました。

みんなでいろいろ考えて、あと数ミリを逃がすために天井のパネルをはずしたりなんかも^^;

こちらは外す過程で天井パネルが落ちてこないように支える図。

それでも中のフレームが邪魔でこの案もうまくいかず。一度脚を切ってから組み立て直す、という案を採用せざるを得ない状況にまで追い込まれました。

が、ここで荒木さんが気づいてくれました!

部屋は排水口(上の写真では右奥の角あたり)に向かってゆるい勾配があります。そこが一番低いので、そこなら立てられるのではないかということに!!藁にもすがる思いで移動。蛍光灯も避けると本当にピンポイントな場所でしたが、ついにケージが立ちました!!!!!

このすれすれ具合です。

ケージは3基とも微妙に構造が違うので、配置場所が決まっています。立てられる場所もピンポイント。ケージを立てる順番や向きなど、パズルのように順番に「こっちを起こしてあっちに一度逃がして、次はこっちをこの向きで・・・」とやってどうにか3基が並びました!!!

ほんと設計って難しいですね(>_<)。私の考えが浅かったために、多くの方々にご迷惑をおかけしてしまいました。もうすべての人に感謝しかありません。

その後は、奥村棟梁に床材の補強をしてもらい、私は内装を仕上げて終了~!資材はバックヤード宛てにいただいたご寄附金やAmazonほしい物リストで購入していただいたものを使わせていただきました。みなさま、ありがとうございます!

いつもどおり、すべてのケージはシュートで行き来できるようになっています。移動用のケージに移動するためのシュートももちろん装備。

さらに、1部屋は上下で区切れるような構造にしました。多目的ルームのツミナたちの部屋と同じく、運動機能が低下した個体の落下や底冷えを防止します。そして、格子のサイズは2×4材がそのまま入るサイズ。外側から木材を挿すだけで、簡単に部屋を仕切れちゃう!

というのも、多目的ルームは垂直面で仕切るためには部屋に入る必要がありました。

ありし日のシン(左)とツル(右)。

ある程度動ける個体であれば、隣接する通路に一度移動してもらって、その間に部屋に入って設置することができるのですが、シンやツル、今ではツミナやモナリザのように、視力が低下していたり、上り下りが難しい個体を飼育しながらこれらの仕切りをつけるときは、一時的に同室せざるを得ませんでした。もちろんスタッフ、動物ともに安全には最大限配慮して作業し、これまでの同居実績は、この仕組みがあってこそできたのですが、もう少し簡単に仕切れるといいなというのが、この4年で見えてきた課題でした。

今回はこの課題を意識して構造を考えました。上下に区切っても出入りできるように高い位置にもシュートをつけました。これも多目的ルームから学んだ構造です。

過去にAmazonほしい物リストで購入していただいた油圧台車。めちゃくちゃ便利!こちらも高さを合わせました。

そして、多目的ルームからカニクイザルのツミナ、モナリザ、チャビがこの部屋にお引っ越し♪視力がかなり低いツミナ(右)と運動機能が低下しているモナリザ(左)に比べ、俊敏に動ける(かつ食欲旺盛すぎる…)チャビが、ツミナとモナリザの食べものを奪うことが最近の悩みでしたが、給餌のときだけこんな感じでさっと区切ることができます!

仕切りの奥にチャビがいます。チャビも食事以外のときは、ふたりのことをせっせとグルーミングしてくれたり、身を寄せ合ったりしてくれるいい個体なので、ふたりと離したくはない。もちろんチャビもひとりにしたくない。けど、このままじゃどんどん太っちゃうし、ふたりも落ち着いて食べられないし…という悩みが嘘のように解決!!!嬉しーー!!!

この仕切りも、今はすぐに取り外しできるようにしていますが、がっちり固定すれば格子として使え、新たな個体との見合いも簡単にできちゃいます!最高!!

そしておとなりには、ヤクシマザルのウシバエ(左)とノンタン(右)が移動しました!2部屋つなげて広く使ってもらっています。ウシバエは高齢で動きもゆったりしているので、こちらも食事のときは部屋を分けてそれぞれゆっくり食べてもらい、食べ終わったらまた一緒に♪抱える事情がさまざまなバックヤード個体たちの飼育には、このシステムはありがたい。ちなみに、ノンタンと同居していたヒャポタは現在入院中なので、退院できたらこのグループに入りますよ!

みなさまにご支猿いただき、バックヤードの動物たちの飼育環境をまたひとつ改善することができました!!本当にありがとうございます!!

まだまだ内装を充実させなきゃだし、ツミナたちがいた多目的ルームの部屋も改修しなくちゃだし、猛暑とはいえ、いずれくる秋・冬の準備も始めなきゃだし、やることは盛りだくさん!引き続き、気合いを入れてがんばります!

最後に宣伝です☆★
現在、動物病院&バックヤードのクラウドファンディングに挑戦しております!
https://sites.google.com/view/2025bycf/bycf
(クラウドファンディング特設サイト)

これだけご支猿いただいているなか恐縮ですが、こちらも応援いただけますと嬉しいです!

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※オンライサロン『猿分補給』では、モンキーセンターのスタッフたちから、

日々いろいろな記事をメンバーの皆さまにお届けしています。

気になった方はぜひ覗いてみてください。

https://community.camp-fire.jp/projects/373624/preview?token=3pppyarn

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