今回は、テナガザルたちがくらすキボンハウスの向かいにできた新施設へ動物たちが移動してきた際のテナガザルたちの様子をご紹介します。※どなたでもご覧いただけます。
こんにちは、直立二足歩行を習得しつつある息子を観察するなかで、改めて人類の進化について思いを馳せる奥村です。
やんわりとナックルウォークの習得も目論んでいましたが、息子にはその必要がないようで、すぐに断念しました。
さて、件のお向かいさんに対するテナガザルたちの様子をご紹介する前に
先月の【Tenagram】テナガザルおせちでもお話をさせていただいた、
ボウシテナガザルたちのくらす施設のエアコンCF、、、
目標を達成いたしました!
クラウドファンディングを立ち上げていただき、ご支援してくだった皆さま、情報を広げてくださったり応援してくださった皆さま。
ありがとうございます。
エアコンの設置は3月を予定しております。
この場をお借りして改めて深く感謝申し上げます。
クラウドファンディングの詳細はこちら↓
そして、そんなボウシテナガザルたちがくらすギボンハウスという施設の向かいに新施設が建設されました。
そこへアフリカでくらすオナガザル科のサルたち(アフリカ館やアフリカセンター、他園から)が昨年から順次移動してきております。
最初にやってきたのはパタスモンキーです。

テナガザルたちはおそらく初めて見るでだろう動物たちを前にどんな反応をするかと思っていたのですが、、、
興味は示すものの、これといった強い反応はなかったように思います。
もしかしたら、くすのきの森という場所でくらすビーグルのホタテ

ホタテが毎日のように朝夕とテナガザルたちの近くを散歩したりもしていたので耐性があったのかもしれません。

色味とかが、、、

似ていなくもない、、、?
お次にやってきたのはアビシニアコロブスです。

黒く美しい毛並みがふぁっさふぁっさしてることもあり?テナガザルたちの反応は警戒MAX⁉︎
初日はなかなか寝室に戻ってこないこともありましたが、徐々に慣れてくれたようです。
そして、やってきましたマンドリル。

テナガザルたちが最初に目にするマンドリルはニースケというおとなのオスでした。
奥村にとっては飼育経験もあり、大変馴染みのある個体なのですが、テナガザルたちにはどのように映るのか?
ニースケはモンキーセンターでくらすマンドリルのなかでも手足がすらっと長く、身体も大きい方です。
性格はとっても慎重、環境の変化に慣れるのも時間が必要なタイプといった印象がありました。
そんなニースケが新しい環境で少しでもビビっちゃわないように。
テナガザルたちにとっても、さすがにホタテ感ではちょっと通用しないかなと思い、事前にニースケを見ておいてもらうことにしました。
実際に事前学習でみてもらった動画がこちらです。
タブレットや携帯で見てもらっていたのですが、それほど強い反応はなく。
シロテテナガザルのジェニファーは

携帯の画面をコツンと指でやっていましたが、すぐにイチゴをむしゃむしゃと。
「顔の色味なかなかに特徴的なんだけどなぁ」と
マンドリルに対する反応はこんなものなのかなと思っておりましたが、、、
ニースケが屋外の運動場を利用した初日、テナガザルたちが実際にマンドリルが動いているのを目撃した日なのですが。
その時のボウシテナガザルたちの様子がこちらです。
ちょっとした騒ぎになり、奥村はテナガザルたちをなだめようとギボンハウスを行ったり来たりしました。
動画は少し落ち着いた後のものなのですが、ニースケにくぎづけ、、、といった感じでした。
距離的にはニースケのサイズ感は端末で見てもらっていた時と変わりはないと思ってたのですが
やはり、実物は違ったようです。
この日のニースケの放飼は短時間で終わりました。
彼は過去に『環境の変化』→『一回外にでたら』→「帰りたくありませーん」てなことが何度かあったので
ちょっと心配していましたが、そこに関しては当日寝室に戻る事ができてよかったと思います。
翌日以降、テナガザルたちが過度に反応することはなく。
アビシニアコロブスの時よりは比較的早く、慣れてくれていると思います。
キュータロウがいたら高頻度で『てぃ』をして、そんな様子を見てたんじゃないかなぁと。
キュータロウは昨年12月11日に亡くなりました。
関連記事はこちら【BY通信】入院中のキュータロウ
最近ではエサを切り分ける際に間違えることもなくなりましたが
なかなか彼の放飼場に入る気持ちになれない現状ではあります。
まだちょっと思い出にするのには時間がかかりそうです。
多くの方々にお供えやメッセージ、お写真をいただきました。
彼が、いかに愛されているかを感じています。
もう少しだけ彼の部屋をこのままでいさせていただくことをお許しください。
そして、最後に。
ジェフロイクモザルについてもお知らせしなければいけないことがあります。
これまで『お転婆ガール』などと呼ばれることもあったレーズンですが。

性別がオスであることが判明しました。
来園者の方にオスの証が明確な写真を撮影していただき、レーズン本人の確認をしたところ。
間違いありません。
レーズンの年齢は3歳3ヶ月。
オスとメスで陰部の形状が違い、レーズンはまだ成長過程なのかなとも思っておりましたが、、、
また、兼ねてよりメスとして認識されていたことや、ここのところ幸いにも大きなケガや病気をせず。
元気いっぱいにに動き回ってくれていることもあり、なかなか局部だけを凝視する機会がなかったこともあります。
これからはオスのレーズンとして、ガイドやSNSなどでもご紹介させていただければと思います。
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※オンライサロン『猿分補給』では、モンキーセンターの飼育員たちから、毎日いろいろな記事をメンバーの皆さまにお届けしています。
気になった方はぜひ覗いてみてください。
https://community.camp-fire.jp/projects/373624/preview?token=3pppyarn
まさかのアビシニアコロブスが一番注目を集めたのですね。
パタスモンキーは…うん、4足歩行仲間ですね!?
映像学習面白いですね~。ゴリラにテレビを見せてたって有名な話を思い出しました。
マンドリルの予習になってたのかは聞いてみないと分からないですね。
逆にアフリカ館の皆さんはテナガザルには反応しなかったのでしょうか?
アフリカ館の皆さんたちは、今のところガラス展示室を利用しているので、ダイレクトグレートコールではないのですが、見晴らし広場の彼方の森から聞こえていた声の主は君らだったのか、と思っているかもしれません。テナガザルというよりは、施設に対してまだ慎重である印象を持っています。(奥村)