【YakTok】ヒゲッコの夏

今回はモンキーバレイでくらすヤクシマザルたちの夏の様子をご紹介します。

※どなたでもご覧いただけます。

こんにちは、モンキーバレイ担当の奥村です。

 

暑い日がまだまだ続いていますが、モンキーバレイはこの時期、

比較的飼育エリアの緑が増える季節でもあります。

 

 

  

枝葉にもヤクシマザルたち

 

 

ちいさな子ザルは今年の4月生まれのオス、タシギです。

親元からはなれて行動することも多くなってきました。

 

 

6月生まれのメス、ノノハナは……

 

 

まだまだ母親のそばにいることが多いです。

ノノハナは先月左足にケガをしてしまったのですが、現在はだいぶよくなりました。

たくまくしく育ってくれています。

 

 

 

夏は池に入る個体も増えますし、

 

 

池に四肢を浸しているのはピーナツです。

 

  

 

日影の岩を私物化する個体もみかけます。

※画像はメスのリラ。

 

 

 

現在、モンキーバレイでくらすヤクシマザルのなかで最高齢のオスは

 

27歳のヒゲッコです。

 

29歳のウシバエというオスもいますが、夏はバックヤードに移り、

タイマツという個体と同居していました。

先日ウシバエの尻だこ付近にケガがみられたため、

いったん入院し患部の確認や治療をしてもらいました。

今のところ大事には至っていなさそうで、経過観察となっています。

 

 

かくいうヒゲッコも尻だこ付近でケガがみつかり、

ヒゲッコの場合は大手術となりました。

詳細はこちらから→https://www.j-monkey.jp/jmckeeper/2024/12/18/【yaktok】ヒゲッコの手術/

 

なんとか治療を終え今年の4月末にモンキーバレイへと帰ってきました。

症状の再発や転移が心配であることと、老齢ということもあり、

夏はさすがにバックヤードですごしてもらうことになるかと思っていたのですが、

 

 

そのような症状も見られず、これまで元気にすごしてくれて、夏も乗り切りそうです。

 

 

体力をつけてもらおうと、ヒゲッコに個別給餌を続けているのですが、

それ以外でも、良さそうなエサをみつけると飼育員の足元へ近づいてくることがあり、

 

 

おいしそうなトウモロコシを食べているヒゲッコを、

 

 

後ろからヒコというオスがみているのですが、

 

 

強奪されることなく食べ続けます。

 

 

飼育員付近が安全地帯ということでもないですし、

無条件にヒゲッコを擁護したこともない(たぶん)のですが、

比較的落ち着いて食べられる場所として認識されているようです。

 

この時は背後にヒコでしたが、採食中にノゴマというオスが背後に来た時は、

 

 

目つきが真剣になるようです。

 

 

ヒゲッコは老齢個体ということもあり、順位は高くありません。

そんなヒゲッコの群れのなかでのすごし方として、

 

 

順位がとても高いわけではないノックというオスのお尻をグルーミングしていました。

 

 

ノックのお尻がツルツルな原因の一端はヒゲッコが担っているのかもしれません。

 

 

グルーミングの際も目つきは真剣なようです。

 

 

グルーミングされたあとは、自身もグルーミングをされたい!

という欲求がふつふつと湧いてくるようなのですが……

 

 

そこまで関係性を築けているのかは、観察からはまだ計り知れないのですが、

近い世代の個体ではなく、なぜかこの時はイケイケやんちゃ世代の5歳のオス、

タマリンに背を寄せて、グルーミングしてして猛アピールをしていました。

 

 

 

「なんかじぃさんめっちゃくるな」とでもいった感じで、タマリンはヒゲッコの様子を伺っていました。

 

しつこめのアピールの場合、怒られることもあるため、

「じぃさんが若者にどやされているところ見たくないなぁ」

と少し緊張しながら観察していたのですが、

 

 

 

おだやかに交渉決裂。

 

 

 

ヒゲッコも「セルフでいくか」といった感じで、このときはあきらめたようでした。

  

  

老齢個体でよくみかける、子ザルからの遠慮ない“あたり”。

子の成長過程において、親族や同世代の次に、ちょっと腕試しというか、

おとなの社会交渉の練習のような、

確実に逃げ切れるのをわかっていて、

やっているような行動があるのですが、

ヒゲッコも例外なく子ザルたちに胸を貸してくれているようでした。

 

 

 

  

「頬袋がいっぱいになったら、両手を使うといいんや」

的なことを、1歳のオスのウミネコに背中で語っているのでしょうか……

 

 

あらやだ、おとこらしい表情のヒゲッコ。

 

 

厳しい暑さはまだまだ続きますが、元気ですごしてくれているうちは

モンキーバレイでさまざまな個体との関係を続けて、

新たな魅力や、その様子を見守っていければと思っています。

 

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※オンライサロン『猿分補給』では、モンキーセンターのスタッフたちから、

日々いろいろな記事をメンバーの皆さまにお届けしています。

気になった方はぜひ覗いてみてください。

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