【動物猿獣医師の不定期便】辰年といえばキタツパイ

新年明けましておめでとうございます。2024年が始まりましたね!新年最初の記事担当が私になり、初焦りをしている武田(康)です。
今年も日本モンキーセンターをよろしくお願いします。

※どなたでもご覧いただけます。

辰年ということで、今回の記事は「辰」にまつわる霊長類の紹介を…
と一生懸命考えたのですがいいネタが思いつきませんでしたので、今回は霊長類に近縁の動物を紹介します。

ちなみに、日本モンキーセンターの学術部では
「たつ→立つ→直立二足歩行→ヒト」ということで、
2024年 1月7日(日)のミュージアムトークで、学術部の高野キュレーターによる
「“竜の骨”から知る、人類が“立つ”ことの歴史」の講演があるようです!
しかも、新宅キュレーターによる土竜(もぐら)の話との二本立てのようです!新年早々豪華ですね!
ぜひお時間があればご来“猿”をお待ちしております!

すみません。話題がそれてしまいました。
今回の記事では、辰年なのでキタツパイを紹介します!
キ“タツ”パイを。

写真はこちら!

2023/9/20
ティアパーク・ベルリン(ドイツ)にて撮影

英名 Northern treeshrew
学名 Tupaia belangeri
IUCNレッドリスト LC(軽度懸念)

キタツパイは半樹上半地上生活をする昼行性の動物で、背中側の体毛はオリーブ色~暗褐色、腹側は乳白色~橙赤色までバリエーションがあります。
胸部と腹部に分泌腺があり、それらの分泌物や糞尿などを使って頻繁ににおいづけをおこなうことが知られています。
国内の動物園では飼育されていない種のようですが、ヨーロッパの動物園では比較的多く飼育されているようです。

2023/9/22
プラハ動物園(チェコ)にて撮影

手を使って食事をすることもできるようです。

特別展で展示中のパネル

ツパイのなかまは東南アジア近辺にのみ生息し、見た目はリスなどに似ている印象がありますが分子生物学的研究などから霊長類と近縁とされており、20種程度が知られています。
過去には霊長類に含まれている時代もありましたが、現在は独立して登木目(またはツパイ目)とされています。
食虫類(トガリネズミやモグラ、ハリネズミなどを含む真無盲腸目)のなかまとされていた時代もあったようです。

日本モンキーセンターで現在キタツパイは飼育しておりませんが、実はビジターセンターで絶賛開催中の特別展「サルだけじゃない 知られざるコレクション~くらべる・のこす~」で見ることができます!
もちろん生きた姿ではありませんが、標本資料として展示されております。

日本モンキーセンターでも霊長類として扱っていた時代がありました。

しかも、キタツパイだけはでなく他のツパイも展示されています!
個人的にはハネオツパイの尾が何度見ても魅力的です。

なかなかお目にかかれないと思います!

特別展は2024年1月28日(日)までとなっており、残された期間は短いですがぜひ「タツ」を見るためにも(?)ぜひお越しいただけると嬉しいです!
ご来猿お待ちしております!

ツパイについて調べてみると興味深いことがい“つぱい”で魅力をすべて伝えることはできませんでしたが今日はこのあたりにしておきます。

楽しいことがいつぱいな1年でありますように!

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※オンライサロン【猿分補給】では、モンキーセンターのスタッフたちから、毎日いろいろな記事をメンバーの皆さまにお届けしています。
気になった方はぜひ覗いてみてください。
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