ヤクシマザルのヒツジが亡くなりました。

バックヤード&アフリカセンター担当:藤森

2021年1月23日に、ヤクシマザルのヒツジが亡くなりました。
こちらの写真は舟橋くんに借りた、元気だったころのヒツジさん。なかなかに凛々しいお顔立ち。


ヒツジは昨年の9月ころから、右頬が腫れてきたそうです。最初は群れの中で抗生剤を投薬してもらいながら様子を見ていましたが、改善されず、10月に病院にやってきました。


当初は犬歯の根元に膿が溜まっているのかとも思われていました(この症例は比較的よく見られます)が、検査の結果、腫瘍であることがわかりました。

そこから投薬を中心に、彼の痛みに配慮しながら治療を進めてきました。


最初のうちは固形物もいろいろと食べられていましたが、少しずつ病状が悪化し、食べられるものが限られてくるようになりました。


闘病はとにかく体力勝負なので、食べてもらわないことには始まらないのですが、 そんな私たちを悩ませたのが、ヒツジの偏食ぶりでした。昨日食べたものは今日は食べたくないんだな~、と平気で残し、少し日が空くと、久しぶりに食べてやってもいいかな~、とパクパク食べるということが常!


こちらは手を変え品を変え、毎日どうにか食べてもらうことに必死でした。


そんな中、役立ったのが「Amazonほしい物リスト」で買っていただいたごはんメーカー!ご寄附でいただいたお米を炊いて、小分けに冷凍して、数日おきにあげていました。

しっかりとカロリーを摂ってもらうための栄養剤や栄養補助食品もガンガンあげました。これらも「Amazonほしい物リスト」で購入していただきました。これらをヒツジさまの様子を見ながら日替わりであげていました。


その他にも、ご寄附でいただいた大根をとても気に入っていました。日によっては、上の栄養食品系よりもがっついて食べることもありました。 さっぱりとした口当たりがよかったのかもしれません。 終盤は上あごをうまく使えなくなってきていましたが、下あごを器用に使って、削るようにして食べていました。

それからリンゴも大好きで、これだけは毎日欠かさず食べていました。


そんなこんなな日々を一生懸命過ごしてくれていたヒツジでしたが、1月22日に食欲がガクンと落ち、翌日は朝から横になったまま起き上がれず、その後亡くなりました。


動物が亡くなったとき、その個体に対して本当に最大限のことをできたのかな、といつも考えます。もっとこうすればよかったなと後悔することも多いし、何が正解だったのかわからないこともよくあります。
彼になんと声をかけたらいいのか今もまだまとまりませんが、まずは長い闘病生活おつかれさまでしたと伝えたいです。天国では好きなものを好きなように食べられていることを願います。


そしてみなさま、ヒツジと私たちを支えてくださり、ありがとうございました。
稀に見るハイレベルな偏食家のヒツジにどうにか対応できたのは、みなさまのご支猿があってこそでした。とにかく品数が必要だったので、多種多様な食べものをご寄附いただけて助かりました。栄養補助食品もたくさんご購入いただいたので、在庫を気にすることなく、必要なときに必要なだけあげることができました。私たちの力だけでは、これほどの品数や量をキープすることは困難でした。本当に本当にありがとうございます。

もちろん今回に限らず、日々のみなさまからのご支猿に私たちは支えられています。「ありがとうございます」だけでは伝えきれないくらい、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。この気持ちを少しでもお伝えできたら嬉しいです。


今回残った栄養補助食品などは、今後も体調を崩した動物たちを中心に使わせていただきます。


繰り返しになってしまいますが、本当にありがとうございます。