今月、誕生日を迎え、めでたく51歳になりました。左肩が五十肩なので、51になったら治るかな?と淡い期待を胸にしていた坂口です。
続きを読む: 【アジカンInfo】~人工哺育の話~ただいま、2頭の人工哺育に取り組んでいます。
ノドジロオマキザルの♀️オチョと、フランソワルトン♂️ヨウです。
園内で日光浴やお見合いをしているところを、ご覧いただいた方もいらっしゃるかも知れません。まだ正式な発表はしておりませんので、撮影はお控えください。と、口頭で説明をしております。
なかなか紹介する機会がありませんので、理解ある皆様の飼育の部屋で少しだけ近況報告をいたします。
8月13日、フランソワルトン♀️ニィが赤ちゃんを産みました。昨年に続き、二度目の出産でしたが、昨年同様に赤ちゃんを抱くことはありませんでした。
母親の育児放棄の場合は、私たちが人工・介添哺育に切り替えることがあります。母子分離は、させたくありませんが、助けられる命がそこにあるなら出来るだけ頑張ろうと私は思います。
太陽のように明るく、穏やかに大きく育ってほしいと思い、私が名前をつけました。それと、リーフイーターなので「葉(ヨウ)」の意味もあります。
生まれた日、運動場の排水溝に居ました。元気に大きな声で母を呼んでも、誰も反応なく放置されていました。
生後1ヶ月を迎えたヨウです。体重は560グラムから、640グラムに大きくなりましたが、お腹がパンパンになる症状がでました。1週間ほど、お腹のマッサージや浣腸などでガス抜きを試みましたが、なかなか思うようにお腹の張りは小さくなりませんでした。
レントゲンを撮って頂き「特発性気腹症」の疑いがあり、獣医に空気を抜いてもらいました。みるみるお腹は小さくなりました。ヨウに元気が戻りました。
モンキーセンターでの、フランソワルトンの人工哺育の成功例はありません。世界でも成功例は数例しかありません。リーフイーターの人工哺育は、凄く難しく多くの謎があります。
目の前のことを、一つ一つクリア出来るように頑張ります。
ノドジロオマキザル♀️パルが7月8日に赤ちゃんを産みました。
母は全く抱く気がなく、運動場に放置されていました。
高田さんが発見し、私と一緒に抱き抱えました。最初は、もう亡くなっていると思いましたが、元気に鳴き声をあげました。
鳴き声を聞いても、母親は子供を気にすることはありませんでした。子供の濡れた体を拭き、寝室内でしばらく群れと同居しましたが、母親は抱き上げる気配なく人工哺育となりました。
生まれた8日を母国語(生息地)で表す「オチョ」と高田さんが名付けました。
すくすく成長しておりますが、現在は離乳食の時期に入っているのに、なかなか食べてくれず悪戦苦闘しております。
群れに戻す試みも同時に進めており、その取り組みは改めて高田さんから報告があると思います。
私と浮瀬さん高田さんで主にミルクや離乳食を与え、阿野さんと一緒に同居の取り組みを進めています。
阿野さんは以前の職場で人工哺育の経験があり、個体の成長に合わせたケージの改良や順序や段階などアドバイス、調整をしてくれます。非常に心強いです。
ミルクや離乳食の時間で、通常作業がままらなくなりますので、他部署の皆様からアジア・南米の作業フォローに毎日来てくださいます。とても有り難いです。
飼育の部屋で良い報告出来るように、皆で力を合わせて頑張ります。