みなさんこんにちは、アジア館担当の浮瀬です。今年の甲子猿にお元気おばあちゃんとして出場したドゥさんが8月28日に亡くなりました。死因は多臓器不全でした。

なくなる前日までいつも通り元気なドゥさんで、仲間たちとごはんをモリモリ食べている姿を確認されていましたが、翌日の朝、寝室にて亡くなっていました。
何も変わらないドゥさんを確認していたので、悲しさよりもなぜだろうという気持ちでいっぱいでした。
ドゥさんは国内で飼育されているシシオザルの中で2番目に高齢の個体(国外から入ってきた個体順だと最古)で39歳でした。

お年寄りだったり身体が弱い個体だと、カロリーの高いものをこっそり与えたりして、健康維持をはかるのですが、ドゥさんは全く手間いらずのスーパーばぁちゃんでした。
ドゥさんの娘や孫たちにあたる若い個体と一緒にくらしていましたが、決して臆することなくいつも堂々としていました。

そんなスーパードゥさんでも、いつか介護が必要になるだろう。高低差のあるアジア館の部屋でくらしていくのは厳しくなる時が来るだろう。その時に備えてという気持ちはわたしが担当になった数年前から心構えをずっとしてきましたが全然必要なかったです。
ピンピンころり。
ドゥさんらしい亡くなりかたでした。
高齢なので背骨は曲がっていましたが、体重は4キロもあり、歳の割にがっちり体型で十分に食べれており、運動もしっかりできていたこと。

そして胃袋にはたくさんの食べ物が、びっくりすることに頬袋にはドゥさんの好きなりんごが。最後までたくさん食べれていたことが身体が物語っていました。


ドゥさんが亡くなってから、ちょっと前に揉めて怪我を負ったアルファオス(群れのトップ)のコンと怪我を負わせたフィーノが群れに戻りました。また仲良くなれるかな?大丈夫かな?と心配でしたが、ドゥさんが仲良くしなさいよと念を押しているかのように、すんなり仲間の元に戻ることができました。
それからは大きな喧嘩もなく、群れが安定しています。ドゥさんのおかげかな?
そう思いたいですね。

今月のさるしりのお題は「世界の長寿記録」です。園内の掲示物にはアカゲザルが掲示されていますが、本当はドゥさんが掲示される予定でした。

どこにも出すことができなくなってしまうの嫌なので、ブログに載せさせてもらいます。
ドゥさん今までありがとう。
カナダの動物園から日本に来てくれてありがとう。39年間お疲れ様でした。
飼育下での寿命を遥かに更新してあっぱれです。
これからもずっとアジア館メンバーの一員だよ!
