こんにチンパンジー!アフリカセンターの担当を兼任するようになってからそろそろ1年、川﨑です!今回の記事は、「世界チンパンジーの日」についてです!
なぜ7月14日かというと、イギリスの動物学者であるジェーン・グドール博士が、1960年の7月14日に初めてアフリカのタンザニアに足を踏み入れて、野生のチンパンジーの研究を開始したことを記念に2018年に制定されたそうです。
チンパンジーたちがくらしている森の環境破壊や、密猟、感染症などの影響により100年前にはアフリカ全土に約100万人いたといわれている野生のチンパンジーたちが減少し、わずか35万人以下までに激減しているそうです。残念なことに絶滅への危機に追いやっているのは、私たち人間です。
そんな絶滅の危機にあるチンパンジーたちを守るために「世界チンパンジーの日」が制定されました。
今回の記事では、少しでもチンパンジーを好き!おもしろい!会いにいきたい!守りたい!と思ってもらえるよう、日本モンキーセンターでくらす7人のチンパンジーたちについて紹介します!(まだまだ担当1年目なので写真を撮らせてくれない日々ですので写真が少なめです…)
チンパンジーは、動物のことをあまり知らない方にも「知能が高い」ということはよく知られていると思います。
私も日本モンキーセンターの飼育員になるまではそれほどしか知識がありませんでした。まさかチンパンジーの飼育担当になる日がくるだなんて想像もしていなかったので、もっと前から勉強しておけばよかったと思うほど奥が深すぎます。
担当1年目の私には、チンパンジーたちが何を考えているかはわかるようでわかりません!飼育員1年目から4年ほど担当しているキツネザルたちには表情筋がなく何を考えているかわからないことが多いです。ですが、チンパンジーたちには数多くのステキな表情や、鳴き声があります。キツネザルよりは、わかりやすいはずなのですが感情がコロコロ変わります。そして騙されます。
日本モンキーセンターでくらす7人のチンパンジーたちの川﨑目線で紹介したいと思います!とりあえずメンバー紹介!

ご機嫌にあそんでくれていたのに急にうんちを投げようとする「フジコ」さん。

エサのためなら新人にも体を触らせてくれる「マルコ」さん。

おいしいものを持っていないと話かけても知らんぷりの「マモル」。
つい最近は寝るときに使っていた麻袋を返却してくれている合間に思わぬサプライズで手には乗せたくないものをプレゼントしてくれました。

普段は唾を吐いてくるのに、星野さんと川﨑のペアの時は嘘みたいに優しくなって甘える「デンスケ」さん。

優しいときと、そうでないときがある「アキラ」さん。

遊びに誘ってくれる「ジミー」さん。

優しい瞳に吸い込まれそうな「ツトム」さん。
以上、上から一筋縄ではいかないランキング(川﨑目線)でした!
この短い紹介文だけでも個性豊かで、知能がとても高いことが伝わりましたか?
次は一人ずつ紹介していきます!
まずは、ご機嫌にあそんでくれていたのに急にうんちを投げようとする「フジコ」さん。
1983年6月13日に、日本モンキーセンターに来園しました。詳しい生年月日はわかっていませんが、1971年と推測されています。性別はメスです。
飼育担当になる前から、フジコさんは女性嫌いな傾向にあると聞いていたので、どうなるかと不安でしたが、うんちを投げるそぶりはするものの川﨑に命中することはほとんどありませんでした!年齢を重ね気持ちが穏やかになってきたのか、動きがゆっくりになってきているのか(川﨑の避けがうまいのか)はわかりませんが、第1関門は難なくクリアし、現在はご機嫌を損ねることはありながらも、遊びに誘うと手や足を出してこたえてくれるようになりました!

むかーしのフジコさんを調べてみました!日本モンキーセンターのホームページから「飼育の部屋」を2006年にさかのぼるとフジコさんに出会えました!ガラスの反射で少し見えにくいですが20年前のフジコさんを発見することができました!
次は、エサのためなら新人にも体を触らせてくれる「マルコ」さん。
1998年6月14日生まれ、28さいのメスです。
愛知県豊橋総合動植物園で生まれ、2013年6月6日に日本モンキーセンターに来園しました。

日本モンキーセンターの飼育員になってからマルコさん以外のチンパンジーとは何度か近くで挨拶をしました。ですが、マルコさんとは近くで挨拶する機会がなかったのでどんな反応かドキドキして近づきますが、とくに何もなし。そして1週間経過したあたりで、初めてエサを持って近づくと、お尻をむけてくれました!普段ほかの飼育員がトレーニングでおこなっている行動を新人の私にも!と思いましたが、マルコさんはエサしか見ていません。日々の流れ作業の一環で、目的であるエサのためであればどこの部位でも見せてくれるようです。担当になって1年が経過しようとしていますが、この関係は今でも継続中です。とりあえず嫌われてはなさそうなので、このままの関係でいられたらと思います!
3人目、おいしいものを持っていないと話かけても知らんぷりの「マモル」。
2014年7月25日に日本モンキーセンターで生まれました。マルコの息子です。
唯一私よりも年下のチンパンジーです。12歳のマモルは、大人の階段を上っている真っ最中のワカモノのオスです。オトナのジミーやツトムにくらべるとまだ若いですが、筋肉もりもりで徐々にオトナのオスに近づいてきています。最近では、群れのなかまに自分の強さや大きさ、感情をアピールするためのディスプレイとよばれる行動が多くみられます。周囲のものを力強く叩いて大きな音を立てたり、地面を激しく踏み鳴らしたりととても力強い一面を見せてくれます。
こどもの頃のかわいらしい様子を間近で見ていない私からすると、力が強くて、新人の私にはそっけない態度ばかりなので怖い印象のほうが強いです。唯一かわいいと思う瞬間は、お昼の運動場の交代の時にすぐに帰ってこない母親のマルコを一生懸命呼んでくれるところです。いつもありがとう、マモル!

これからどんなオスに成長していくのか、父親であるツトムとの関係や幼いころから遊んでもらっていたジミーとの関係がどう変化していくのかが、楽しみです!
4人目、普段は唾を吐いてくるのに、星野さんと川﨑のペアの時は嘘みたいに優しくなって甘える「デンスケ」さん。
1989年7月5日に日本モンキーセンターに来園しました。
生年月日はわかっていませんが、1983年生まれと推測されています。性別はオスです。
担当になる前から、ガラス越しで何度か挨拶をしていて休園日など来園者がいない日はたまーにガラス越しで追いかけっこや、ウンウンとうなずいてくれていました。いざ近くにいくと唾&水をかけられました!やさしいおじいちゃんチンパンジーだと思っていたのに!と少し悲しくなりましたが、夏の終わりだったのでスプラッシュタイムがふいに訪れて、涼しくなりました!現在では水はかけられないものの、唾はかけられ続けています!遊びに誘ってくれることもありますが、いつになったら唾をかけなくなるのか楽しみです!
5人目、優しいときと、そうでないときがある「アキラ」さん。
1987年7月26日に日本モンキーセンターに来園しました。
生年月日はわかっていませんが、1980年と推測されています。性別はオスです。
アキラさんも水かけ名人で口に含んでいないような口元にするのが上手で、川﨑の顔が正面にくるまで待機して顔を覗くとスプラッシュ!をしていました。デンスケさんは水を口に含む瞬間を目撃できるのですが、アキラさんが口に水を含む瞬間をなかなか目撃できないからこそ顔面に水を浴びることが多かったです。今では月に1回あるかないかの頻度になっています。(毎日じゃないからこそ私の警戒が薄れていくのを狙っているのかもしれないです。)
水かけ名人のアキラさんですが、午前と午後で優しい度が変わります。午前のトレーニング(現在の川﨑トレーニングは仲良しになるタイム)では、そっけなくエサだけ持っていくことが多いのですが、午後はふくらはぎや足の指、足の裏、肩~腕を触らせてくれたり、ちょっと遊んでくれたりと優しい度が変化します。午前も午後も優しく接してもらえるよう日々精進します!

2005年のアキラさんの写真を赤見さんからいただきました!とってもかっこいいですね!
6人目、遊びに誘ってくれる「ジミー」さん。
1982年6月1日生まれの44歳のオスです。
2003年12月18日に日本モンキーセンターに来園しました。
最初はなかなかエサを近くに置かせてもらえず、とっても怖い印象でした。ですが、今では作業の合間の遊び相手になってくれます!足を踏み鳴らして陽気に近づくと、ジミーさんもドンドンと軽快な足音で追いかけっこが始まります。「ガハガハ」と楽しそうな声も聞かせてくれます!とにかく毛布が大好きで、毛布片手に運動場に出ていくこともあります。寝る際に使えるよう数枚入れた毛布のうち、使わなかった毛布を翌朝に回収しようとすると、うんちが飛んでくるのでそこは要注意です。

ジミーさんも過去の記事を探してみるとでてきました!こちらも2005年の記事です!
最後7人目、優しい瞳に吸い込まれそうな「ツトム」さん。
1985年1月18日に日本モンキーセンターで生まれました。母親は、フジコさんですがフジコさんが育児拒否をしたため飼育員が親となって育てる人工哺育で育ちました。
現在41歳のオスです。
私がアフリカセンターの担当になったばかりの頃も優しい瞳で出迎えてくれたツトムさん。口元がゆるゆるしているので、より表情が優しく見えます。朝も昼も夕方も優しい瞳が魅力的で、毛は逆立たせてディスプレイをしている時も、瞳だけは優しいままなのがツトムさんの魅力だと思います。
以上、担当1年目が紹介する7人のチンパンジーたちでした!
とっても個性豊かなメンバーがそろっている日本モンキーセンターのチンパンジーたち。
現在の群れ構成は、
・午前中:ツトム/マモル/マルコ(大きい運動場)
・午後:ジミー/マモル/フジコ(大きい運動場)※入替によっては見られない日もあります。
・アキラ/デンスケ(ゴリラのお隣)
でくらしています。
動物園で飼育されていて、身近ですぐに会うことができるチンパンジーたちの紹介を通して、野生のチンパンジーたちがおかれている危機的な状況を少しでも多くの方に知っていただけたら嬉しいです!
過去に飼育していたチンパンジーたちの記事も発見しました!

メンバー紹介の写真のみでしたので、こちらも赤見さんから写真をいただきました↓2005年に撮影された写真です。
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シノさんは母親の育児放棄によって人工哺育で育ち、生後10か月を迎えたころに大病を患い右半身に麻痺が残ってしまいました。詳しくはアフリカセンターの観覧通路に掲示しているのでそちらをご覧ください!
と~っても長い記事になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました!
日本モンキーセンターは2026年10月18日から、施設改修のため長期の休園を予定しています。数年間、日本モンキーセンターでくらすチンパンジーたちに会えなくなってしまうので、早めに会いに来てください!お待ちしております!