北園担当: 舟橋
英語が苦手なのは高校生の時からなんですが、社会人になって、意識して英語を聞くようにしていたら、最近は『日本人の話してる英語』なら聞き取れるようになりました。舟橋です。
これなら海外でもいけるだろうと思っていましたが、1番重要な『海外の方々が話してる英語』は無理でした。本末転倒です。
税関はまぁなんとかなったんですけれど、ショッピングとかがもはや絶望的で、
(なに言ってるか分からないけど、ゴリ押しでなんか売ろうとしてくるな。きっとフルーツのジュースが売りたいに違いない)
って買った品物が
燕の巣のジュースでした。
どおりで高いはずだ。
ボトルに”nest”とか買いておいて欲しいですね。
コラーゲンをガムシロップ漬けした味がしました。
さて、8/27のpmと8/28のamを移動に費やし、8/29まで滞在したのが、ブキットメラ・レイクタウンのオランウータンアイランドです。
オランウータンアイランド(OUI)は、名前のとおりオランウータンが暮らしているのですが、こちらはオイルパーム(アブラヤシ)のプランテーションなどで親を失った個体などが16個体暮らしている、リハビリテーションの施設です。
ダナムバレイの野生オランウータンは、50mの高さとかにずっといるし、いても鬱蒼と茂る葉っぱの向こう側なので、直近で観察することなど、かなりのラッキーボーイじゃなければ不可能なのですが、
(写真は中央で寝てるんですが、全く見えませんね)
OUIでは、腕が長いのはもちろん、体の割に大きな掌だとか、フランジオス(顔の両サイドに大きなヒダを持つオス)のショウガのような独特な匂いだとか、野生では気付きにくい特徴を観察することができます。
ただ、注意しなければならない点がいくつかあります。
まず、野生のオランウータンは、基本的にこうやって『木の高い所で遊んだり、ネストを作ったりして、地面には降りてこない』のに対して、
飼育下では地面に降りてしまうという点です。
運動場に木があっても降りてしまいます。
理由は聞いてませんが、
まずご飯を地面でもらっているし、
地面に降りていても良いことしか起こらないだろうから、仕方がないのかもしれません。
ちなみに彼らはナックルウォークをしないので、地面に手をついて動きます。見た目痛そうに見えましたが、どうなんでしょうか。
もう1点は、早熟かつ太りやすいという点です。
野生と違って飼育下では、周囲にご飯が葉っぱしかないみたいなことが起こらないので、栄養状態が良すぎます。それにヒトが食べる用の果実とか食べてますしね。
栄養状態が良すぎるとどうなるかと言うと、太るのはもちろんですが、
(野生で平均70kg程度の♂が100kg超えてたりします)
野生よりも早いスピードで成長します。
OUIでの3歳半と、ダナムバレイの5歳が同じくらいです。
あと、パッと思いつくのは、群で暮らしている所でしょうか。
フランジオスと若い♀が一緒に暮らしていたりします。
こうやって野生と飼育下の違いに留意しなければなりませんが、間近で見られることは素晴らしいことだと思います。
今回、野生を見たあとに飼育下を見られたので、より一層そう感じられたのかもしれません。
これについては、我々飼育員も心に留めておかなければなりません。
ぜひ、みなさんも一度行ってみてください。
最終日の8/29には、ドローンを飛ばしました。
ダナムバレイのような原生林よりも、足場に植物が多くて歩きにくい、
こうゆう植生をジャングルと言うそうです。
(林床まで光が届くからだそうです)
あと早朝みんなが朝食を食べているときに「腹が痛い、ヤバい」って散歩していたら、ヤシの実に風穴を開けている、お腹の赤い綺麗なリスを見つけました。図鑑で見る感じミケリスの系統だと思います。
悪い顔をしていました。
で、8/30に帰国し、ボルネオ行ってる間に異様に涼しくなっていた日本に驚いている現在です。
今回のフィールドスクールで、『面白いと感じたことを3つあげましょう』という宿題が出たので、舟橋も3つ挙げるとすると、
①飼育下と野生での野性動物の違い
②野生で食べてる果物と生息環境の飼育下との違い
③野生動物の探しかた
でしょうか。
野生を知らない人間なので、とても貴重な経験になりました。
最後になりますが、「ダナムバレイのオランウータンの話とか、もっとしっかりと書きたい」と言うことで、今回の話を、近々モンキー(←リンク貼っておきます)にて執筆させていただくことになりました。
今回で2回目です。
1回目の幸島の話も最近書きましたけど。
ぜひお読みください。
では、長々とありがとうございました!
バックナンバーと要約です↓
追伸
日本に帰ってきて健康診断をしたら、2kg痩せて、1cm縮みました。
痩せて縮みましたが、「健康体だね!」ってお医者さんに言われました。