【Tenagram】10月24日は『国際テナガザルの日(International Gibbon Day)』です。

こんにちは、テナガザル担当の奥村です。

10月のモンキーセンターは『世界キツネザルフェスティバル』のイベント期間ではありますが、『国際テナガザルの日(International Gibbon Day)』もあります!モンキーセンターでくらすテナガザルたちと『国際テナガザルの日(International Gibbon Day)』についてご紹介していきたいと思います。※オンラインサロン【猿分補給】の公開記事となっております。

まずはテナガザルについて簡単ではありますが、改めてご紹介いたします。

 

テナガザルは約20種類いて、全種に絶滅の恐れがある霊長類です。

ヒトと同じ類人猿に含まれており、尾がありません。チンパンジーやゴリラを大型類人猿と呼ぶのにくらべて、テナガザルを小型類人猿なんて言ったりもします。


アジアの熱帯林に生息し、主に果実を食べ、樹上生活をしています。


腕が長く、ぶらさがって枝から枝へ腕渡りで移動します。ブラキエーションと呼ばれています。

オスとメスのペアで大きな声で鳴きかわします。
デュエットと呼ばれることがあり、なわばりを主張するためや、ペアの絆を深めるためとも言われています。

 

モンキーセンターでは4種類のテナガザルを見ることができます。

 

◇シロテテナガザル(テナガザル属) 

マレー半島、スマトラ島北部に生息しています。
体毛はクリーム色から茶色、黒色などさまざま。
共通するのは手足と顔まわりの白い毛。
手の毛が白いことが種名の由来になっています。

 

◇ミュラーテナガザル(テナガザル属)

ボルネオ島に生息しています。やや小型。
体毛は灰色や茶色などある。顔のまわりに明るい毛が生えており、眉毛にようになる個体もいます。

 

◇ボウシテナガザル(テナガザル属)

タイ、カンボジアに生息しています。
体毛はオスが黒く、メスは白い。コドモのうちはどの個体も白く、オスは成長するにつれ黒く変わります。頭頂部の体毛が帽子をかぶっているように見えることが種名の由来になっています。

 

◇フクロテナガザル(フクロテナガザル属)

スマトラ島、マレー半島に生息する。テナガザルのなかまでは大型。
喉にはのど袋があります。のど袋は顔よりも大きく膨らみ、たくさんの空気をためる役割と、震わせることで声を響かせる効果があります。のど袋を使って出す歌声はかなり大きく、数km先まで聞こえるようです。
後肢の人差し指と中指の付け根がくっついており、学名の由来となっています。


そして、来る10月24日は

『国際テナガザルの日(International Gibbon Day)』

です。

この日は、絶滅の危機に瀕しているテナガザルについて、世界中の多くの人々によく知ってもらうことを目的に、IUCN(国際自然保護連合)が組織する小型類人猿チームにより2015年に制定されました。

テナガザルのなかまはすべて絶滅のおそれがあるのですが、その原因のひとつは、アブラヤシの大規模農園(プランテーション)の建設を目的とした森林の伐採といわれています。

アブラヤシからとれるパーム油は、加工食品や洗剤など日本人の生活の中でもたくさん使われています。パーム油は『植物油』『植物油脂』『ショートニング』『グリセリン』など色々な名称でパッケージ裏面に記載されます。

パーム油の生産によって、インドネシア・スマトラ島の森林や、ボルネオの熱帯雨林の半分ほどが消失したともいわれています。

遠い国の話のように感じますが、実は私たちの生活がテナガザルたちのくらす森に大きな影響を与えています。

国際テナガザルの日をきっかけに、私たちに何ができるのか考えてみたいと思います。

たとえば、椰子の木みたいなマークのRSPO認証ラベルがある商品を選ぶなど。

RSPO認証ラベルは「持続可能だと認められたパーム油が含まれた商品」についています。認証がない商品を購入するより認証がある商品を購入した方が、地球の持続可能性に貢献することができ、テナガザルたちがくらす森のためになりそうです。

 

日本モンキーセンターでは『国際テナガザルの日(International Gibbon Day)』に合わせて下記のイベントがおこなわれます。

・10月23日(日)ミュージアムトーク「日本と世界のテナガザル」

・10月24日(月)オンラインスポットガイド『国際テナガザルの日

※当日の開始時間は日本モンキーセンター公式Twitterにて告知予定。

 

また、10月16日からケーブルテレビCCNet(地区放送)の番組『おうちで猿JOYどうぶつえん』にて、テナガザルについての放送が開始します。フクロテナガザルのグレートコールが響き渡るなか、頑張って撮影に臨みました。是非ご覧ください!

 

現在テナガザルの飼育担当をさせてもらっている奥村(左)と堀川(右)も

UTme!のオリジナルTシャツを着て気合十分です。

 

  

Tシャツのイラストのモデルであるシロテテナガザルのキュータロウに、、、

 

こんな顔されないように。

『国際テナガザルの日(International Gibbon Day)』も盛り上げていければと思います。

 

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オンライサロン【猿分補給】では、モンキーセンターの飼育員たちから、毎日いろいろな記事をメンバーの皆さまにお届けしています。

気になった方はぜひ覗いてみてください。

https://community.camp-fire.jp/projects/373624/preview?token=3pppyarn

7 thoughts on “【Tenagram】10月24日は『国際テナガザルの日(International Gibbon Day)』です。

    • keeper Post author

      ありがとうございます!
      せっかくのデザインを見てもらいたすぎて、Tシャツをピンと伸ばしてたのかもしれません。
      それか、着痩せするタイプなんだと思います。(奥村)

  1. まっきー

    先月の篭盛の差入はジェニファーちゃん、イレブンを始め、他の子に無事に届きましたでしょうか?(^-^)
    10/24の国際テナガザルの日、ずっと心待ちにしていたのに、予定が入ってしまい…23のミュージアムトークと24のオンラインスポットガイドをアーカイブ残していただけませんか…?お願いしますm(_ _)m

    • keeper Post author

      籠盛をいただきありがとうございました!!
      味の好みにこだわりのあるジェニファーと、イレブンたちにもお届けしました。
      盛りだくさんなフルーツたちを堪能してくれました。
      24日のオンラインスポットガイドはサロンでもアーカイブを残せると思います。
      また改めてお知らせいたします。(奥村)

      • まっきー

        奥村さん、返信ありがとうございます!
        シロテさんたちが楽しんでくれたなら、嬉しい限り。
        お知らせを楽しみに待っていますね。

        • keeper Post author

          アーカイブについて調整させていただきました。
          23日のミュージアムトークは「友の会」のフォームで閲覧できるように。
          24日のオンライスポットガイドは配信後、2週間ほどアーカイブを残すこととなりました。
          ぜひご覧ください!(奥村)

      • まっきー

        ありがとうございます!!
        23日のミュージアムトークの「友の会のフォームで閲覧」とはzoomでの「オンライン配信」のことでしょうか?
        その時間に参加でいない場合は、録画はありませんよね…?(泣)
        24日のオンラインスポットガイドは、2週間以内に(おそらく次の日には!)拝見します!!

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