ヤクシマザルのピットが亡くなりました。
※どなたでもご覧いただけます。
モンキーバレイ担当の堀川です。
11月23日の朝、放飼場内にてピットが亡くなった状態で発見されました。

群れのナンバー3だったピットは、順位が高いオスの中では珍しく比較的に温厚な性格でした。彼を取り囲むメスが他のオスにちょっかいを出されると立ち向かいますが、執拗に怒ることはありませんでした。その性格もあってか、毎年9月の終わりごろから始まる繫殖期に入ると多くのメスに囲まれます。

↑(一番左がピット)子ザルのタペヤラ以外すべてメス
群れ一番のモテ男でした。10月上旬にはナンバー2だった弟のピルチャードがケガを負い力が弱まったため、ピットがナンバー2に返り咲きました。

↑真ん中前ピルチャード、後ろピット
他のオスを寄せ付けないピットですが、傷を負った弟のピルチャードは迎え入れていました。
11月中旬頃、傷が治り元気を取り戻したピルチャードはナンバー2に戻り、ピットはナンバー3になっていました。ショックだったのか先週の火曜日から徐々に食欲が落ちていきました。
個別給餌を開始し、カロリーの高いものを食べてもらってましたが、
11月23日の朝、放飼場内にてピットが亡くなった状態で発見されました。
昨日、解剖をしていただきました。肺気腫の疑いがあったものの、死因を解明することはできませんでした。
毎年、清々しいほどメスにモテまくるピットを見ることがこの時期の私の楽しみでした。
16年間お疲れ様でした。
ピットの温厚な性格が、彼を群れの中で魅力的な存在にしていたのでしょうね。Telkom University Jakarta