ヒヒの城担当:川原
皆さまこんにちは。すでにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ヒヒの城でくらしていたアヌビスヒヒの♀ゾヘが先月の11日に35歳で亡くなりました。死因は急性鼓張症によるものでした。

今回はゾヘについての経歴や日頃の様子、思い出などをお話させていただきます。
ゾヘは1990年9月5日、ゾアラの娘として生まれました。私が日本モンキーセンターに入社した2022年にはすでに30歳を超えていましたが、食欲旺盛なヒヒでした。年齢からは似つかぬ体格の良さで、群れのいざこざにもさほど動揺しない性格でした。
加齢による視力・運動能力の低下が顕著になってきたころから、日中は群れとすごしてもらいつつ、群れの揉め事に巻き込まれるリスクをなくすために不安を懸念し、夜間は群れとは別の部屋ですごしてもらっていました。
いつも動きがゆったりでよく食べて可愛らしいおばあちゃんの印象しか知らない私ですが、若い頃のゾヘはメスの中で一番順位が高かったそうです。
そんな当時のイケイケな頃のゾヘの写真がこちら

かなりデカいです。どっしりした体格で、現メス1位のイヤミと同等くらいの大きさにみえます。とても強そうです。
高順位だった時代には、息子のゾロがアルファオスにまで登りつめた時代もあります。


昨年の1月に亡くなった♀ナレルとは30年以上の付き合いであり、高齢になってからはよく2頭でくっついている姿が見られました。

寝ているときのゾヘ。いつも寝室扉の前で壁に顎を乗せて寝る姿が印象的でした。見ているこちらがいつも癒されていました。

あくびをしても可愛らしいゾヘ。きれいな鼻の穴がチャームポイントです。
ゾヘの最期は、運動場にて横になっている姿で発見されました。亡くなる直前までなかまから毛づくろいをされていたそうです。いつもみんなから慕われており、改めて偉大な存在であることを実感しました。
ここ最近も食欲や活力は良好でしたが、徐々に痩せてきたため、栄養強化に取り組んでいました。常に何が起きてもおかしくないという気持ちで接していましたが、最期に至ってはもっと発見が早ければ今も生きていてくれたのではないかなと思うこともあります。
ゾヘへの想いを心に、これからも飼育員として動物たちにできることを考えて実践していきたいと思います。

ゾヘへの献花もいただきました。
これまでゾヘを温かく、優しく見守り続けてくださった皆さま。本当にありがとうございました。

長らく“ヒヒの城最年長”として頑張ってくれたゾヘ。35年という長い生涯を歩んでくれて、本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
安らかに眠ってください。