霊長類学基礎講座

日本モンキーセンターがお届けする霊長類の基礎講座。学術部のスタッフがそれぞれの専門分野の立場から霊長類の魅力をご紹介します。

開催日時: 2026年1月~5月の土曜日(全6回) 10:30~12:00

募集定員: 各回90名

参加費: 各回800円(18歳未満は500円)、6回セット券4,000円(18歳未満は2,500円)
※チケットはKKdayで販売。受付は各回の2日前に締め切り。
※会場で受講される場合は、当日ビジターセンターでの受付が可能です。

実施方法: 1)ビジターセンターにおける会場受講、2)オンライン会議システムZoomによる配信のハイブリッド型式。受講者はどちらかを選択して受講。
※各回終了後2週間、申込者を対象にYouTubeの限定配信で再視聴可能とします。
※会場受講を複数回される方は、>>日本モンキーセンター友の会への入会をおすすめします。

 

>>チケット購入はこちらから ※12/1募集開始予定です

第1回 1/17(土) 「霊長類学入門」 高野智

霊長類とはどんな動物なのか。なぜ霊長類を研究するのか。まずは基本のキから

わたしたちヒトもサルの仲間。頭ではわかっていても、実感はないかもしれません。霊長類とはどんな動物なのか、原点に返って考えてみましょう。日本モンキーセンターと霊長類研究の歴史についてもお話しします

第2回 2/7(土) 「霊長類の多様性生物学」 新宅勇太

この地球上にはそもそも何種の霊長類がいるのでしょう?霊長類の多様性の現状を概観します。

体重200kgにも達するゴリラから数10gのネズミキツネザルまで、霊長類には多くの種があります。霊長類の多様性を理解するための「分類」、そして霊長類の多様性に迫る危機についてご紹介します。

第3回 2/28(土) 「霊長類の発達と子育て」 林美里

霊長類の子どもは、どのように発達していくのでしょうか?ヒトとチンパンジー、そして多様なサルたちの発達と子育ての様子を比べてみます。親子関係を基盤として、子どもの心が育っていく過程を見てみましょう。

第4回 3/21(土) 「霊長類の社会」 綿貫宏史朗

ひとりが好き? 仲間と一緒にいたい? 霊長類のさまざまな「社会」をのぞいてみましょう。

霊長類はとても高度な社会性をもっていて、その形式も種によって多様です。この講座では、霊長類にどんな社会性のパターンがあるのかを概観し、動物園でくらす霊長類たちの「社会」のさまざまな事例もご紹介します。。

第5回 4/18(土) 「霊長類の生態」 赤見理恵

何を食べる?どこで寝る?野生や動物園での事例を見ながら、霊長類の多様な生態を紹介します

「社会」は同じ種内の関係ですが、動物たちは他の種ともさまざまな関係をもっています。食べる、食べられる、なんとなく一緒にいる・・・!? 霊長類をとりまくさまざまな種間関係や環境との関係を見ていきましょう。

第6回 5/9(土) 「霊長類の環境適応と多様性」 高野智

腕が長かったり、脚が長かったり、尾が長かったり。霊長類のかたちの多様性を生息環境から読み解きます。

霊長類のルーツはひとつ。けれども、いま地球上にくらす約450種の霊長類は、体の大きさや手足の長さ、しっぽの長さなど、驚くほど多様性に富んでいます。この回では、形の多様性を、生息環境との関わりの中で読み解いてみます

研究スタッフ プロフィール

林 美里 (はやし みさと)

中部学院大学・教授、日本モンキーセンター・学術部長。博士(理学)。
専門は比較認知発達、霊長類学。主にチンパンジーやオランウータンを対象として、 飼育下と野外の双方で、認知発達や母子関係にかんする研究をおこなってきた。 雑誌「モンキー」と「発達」にて連載を担当している。

高野 智 (たかの とも)

日本モンキーセンター・学術部・エデュケーター、2003年3月、京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。
専門は自然人類学。 京都大学学術調査隊の一員としてケニアでヒト上科化石の発掘調査に従事し、運動器の機能形態を研究してきた。 また、教育プログラムの開発・実践や展示、イベントなどを通して、霊長類や霊長類研究と市民との橋渡しに取り組んでいる。

赤見 理恵 (あかみ りえ)

日本モンキーセンター・学術部・エデュケーター。
2000年3月、東京大学大学院総合文化研究科・修士課程修了。東京大学大学院農学生命科学研究科・産学官連携研究員などを経て、2005年4月より日本モンキーセンター学芸員。 専門は博物館学、動物園教育、来園者研究。最近は新潟県妙高市笹ヶ峰や石川県白山でのニホンザル生態調査にも携わる。

新宅 勇太 (しんたく ゆうた)

野生動物研究センター・特定准教授、日本モンキーセンター・学術部・キュレーター
2012年3月、京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。 専門は哺乳類の系統分類学、形態学、博物館学。 形態からみた齧歯類の進化史研究、飼育下の霊長類の形態的変化などを研究する一方で、 コンゴ民主共和国でのボノボの野外調査ならびに保全活動もおこなっている。

綿貫 宏史朗 (わたぬき こうしろう)

日本モンキーセンター・学術部・企画広報課長
2012年3月、東京農工大学農学部獣医学科卒業。獣医師。 2012年4月より大型類人猿情報ネットワーク(GAIN)専属スタッフとして、 国内飼育下類人猿の情報収集・データベース管理や非侵襲的学術研究の推進などの業務に従事。 2019~2020年度の2年間は環境省に出向し希少種保全業務を担当。 専門は動物園学で、動物福祉と両立した個体群管理、飼育史研究、展示論、コレクションプランの確立などに取り組んでいる。特に興味のある動物は有蹄類と鳥類(と霊長類)。