研究活動

■日本モンキーセンターの博物館資料

登録博物館である日本モンキーセンターは事業内容に「霊長類の標本等の資試料の収集・管理及び展示(定款第4条)」を掲げています。
動物園で飼育・展示している約50種700頭の生きた霊長類も大事な博物館資料と言えますが、それ以外にも以下にあげるような資料を所蔵しています。

 骨格標本    4537点
 臓器液浸標本  3381点
 脳液浸標本   2585点
 全身液浸標本  1582点
 剥製標本    257点
 毛皮標本    301点
 寄生虫標本   474点
 複製資料    63点
 民俗資料    5678点
 図書資料    9855点   (2024年3月末現在)

現在、これらの資料はバックヤード(非公開)に設けている標本庫2部屋を中心に収蔵しています。

■生物学標本

動物園で飼育している動物が死亡したときには、獣医による解剖がおこなわれます。その後、特別な事情がない限り、すべての遺体を標本として残しています。これまで60年以上にわたり、6700頭以上が解剖されています。「飼育霊長類」の標本コレクションとしては世界でもトップクラスの規模を誇ります。これらの標本は、動物園での飼育履歴に関する情報、獣医による解剖所見などの付随情報が豊富に残されていることが大きな特徴です。

現在の資料数の詳細についてはこちらをご覧ください。(2024年3月現在。PDFファイルが開きます。)

■民俗資料

猿と人との「文化的な」つながりを示すのが民俗資料、通称「猿二郎コレクション」です。 猿にまつわる多種多様なものを収集しています。

民俗資料についてのもっと詳しい情報は「民俗資料 猿二郎コレクション」のページをご覧ください。

■図書資料

日本モンキーセンターでは9800点以上の図書資料を所蔵しています。また国内外の研究機関、博物館、動物園および水族館などから、 年間400件ほどの刊行物を受けとっています。

■資料の利用

博物館資料はただ保管しておくだけでは意味がありません。センターの内外の研究者による調査研究、レクチャー、展示、モンキーセンターの外でのアウトリーチ活動など、さまざまな博物館活動で活用しています。

【Link】
外部研究者による連携研究
レクチャーなど学習利用
特別展


また、資料の利用につなげるため、2つのデータベースがあります。
飼育霊長類標本データベース CaPriCo 
脳標本画像レポジトリ

■資料サークル

膨大な資料の整理作業を、モンキーセンターの職員だけでおこなうのは困難な面もあります。 そこで京大モンキーキャンパスの受講者の方を募った「資料サークル」で整理作業を進めています。 2016年度~2018年度は民俗資料の確認と整理作業をおこない、多くの資料の収蔵状況を確認することができました。2019年度からは骨格標本の確認作業を進めています。

京大モンキーキャンパスのサークル活動についてはこちらから。