とってもわかりやすい言葉遣いで、講義の途中も
「私は話下手なので、わからないところがあったら途中でも構いませんから遠慮なく質問してください」とおっしゃる今井先生。
その上、講義概要を簡潔にまとめたレジュメもご用意いただき、気配りの行き届いた1時間半は確かにわかりやすいものでした。
しかし、こうして講義録のメモを見返しながら、遂に3週間1行も書くことができず、かと言って録音テープを聞き返し、不明な個所を追跡する気も起きない---これは一体なぜなのでしょう。 単に怠惰であることを猛暑続きのこの夏の異常気象のせいにしようとしているかというと、そうばかりでもありません。 では、他の仕事に追われていたかと言われれば、いつもに比べて忙しく過ごしていたのでしたが、そればかりでもないようです。 あれこれ考えているうち、やっと自分なりに思い当たる節がありました。つまり、遺伝子に対する理解がかなりいい加減で、あやふやなまま講義を聴いていたということでした。 ヒトの全ゲノム配列はすでに解明されていて、チンパンジーとの違いはわずか1.2%しかないことはこれまでも講義で聞いて知っています。 ヒトゲノムは30億個もの塩基配列があり、これが細胞の中で螺旋状に対になって組み合わされ、日々再生されていることは、あの渦巻きモデルのイラストを何度も見ていて、何となくわかっているつもりでした。 しかし、うわっ面の知識だけでその内実が伴わず、せっかくの先生の講義も表面的に聞き流すしかなかったのです。 それが「わかりやすい」と感じていながら、わからなかった原因であることに気づきました。 |
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そこで改めてウイキペディアの助けを借りてみます。ウ~ン、ちょっと手強くて難しい。ヤフー知恵袋はどうだ!! (※キュレーターからのつっこみ:書籍や信頼のおけるサイトで調べましょう) 「ヒトゲノムには約30億対の塩基対が存在します。つまり塩基の数は60億個で、父母を含めると、1細胞内には合計で120億個の塩基があることになりますね。 塩基対には相補性があり、片側の塩基配列が分かれば反対側の塩基配列も分かります。そのため、片側配列の30億個の塩基配列がヒトゲノムとなっているんではないでしょうか?」(Yahoo知恵袋より引用, https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14165223364?__ysp=44OS44OI44Ky44OO44Og44Gr44Gv57SEMzDlhITlr77jga7loanln7rlr77jgYzlrZjlnKjjgZfjgb7jgZk%3D, 2018年9月閲覧) これならなんとかなりそうです。でも、たった一つの細胞に120億個もの塩基があり、細胞が入れ替わるたびにコピーが作られるなんて、ちょっと想像の範囲を超えてしまいます。 ましてそれがたった一個の細胞に詰まっているなんて。ヒトは60兆個の細胞から成り立っているんだっけ・・・。 講義は苦味を感じる受容体がヒトと動物(特にニホンザル)との間で大きな違いがあることや、我々日本人にとってとても美味しいと感じる「うまみ」が、 動物によってはまったく見向きもされない味であることなど興味深いものでした。 でも、やはり直観として掴めないままその概要をいつものように長々と書くことがためらわれます。 ということで、前回に続いて「生物」に弱いことを晒したまま、今回は早々に店じまいです。受講生のみなさん、今井先生、すみません。アチャ・・・(>_<) 文・写真 : 京大モンキーキャンパス受講生 柴田永治
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※日本の動物園等で飼育されている霊長類の種数は102種類です。(2015年3月31日時点、GAIN調べ。種間雑種その他の分類不明なものは除く。) |