■日時:2014/11/9(日) 12:00~(約1時間) ■講師:京都大学霊長類研究所 社会生態分野 博士課程2回生 徳山奈帆子先生 ボノボという霊長類をご存じでしょうか?チンパンジーが最も人間に近い動物だと思っている方、ちょっと待って!!正確には、チンパンジーと「ボノボ」の二種が、進化的に人間に最も近い動物です。ボノボは日本では研究施設にいるのみで、動物園で見ることはできません。野生ではコンゴ民主共和国にのみ生息しています。首都からセスナ機で4時間、さらにバイクで5時間ほどの密林の中に、ワンバという村があります。ワンバの人々と研究チームは40年もの間、協力してボノボの保護や研究を行ってきました。 ボノボの外見はチンパンジーにそっくりですが(でも、簡単な見分け方があります!)、性格や行動には違いがたくさんあります。私はその中でも「メスの強さ」に注目して研究をしています。チンパンジーでは、オスは全員、メスよりも順位が上です。つまり、男の子のほうが女の子より強い社会を持っています。しかしボノボでは、オスよりメスのほうが群れの中心にいて、ケンカもほとんどメスが勝ってしまいます。調査は朝四時半に始まり、ひたすらボノボを追いかけます。その結果、メス達が団結してオスに立ち向かう様子が見えてきました。さらに、おばさんたちが若いメスを助けることも分かってきました。 魅力がいっぱいのボノボについて、私の研究を紹介しながらお話したいと思います。電気もガスも水道も通ってない村での生活についてもお話したいと思います。 ■対象年齢:小学生以上 ※対象年齢以外の方でも自由にご参加いただけますが、難易度等は対象年齢に合わせて進行いたします。 |
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※日本の動物園等で飼育されている霊長類の種数は102種類です。(2015年3月31日時点、GAIN調べ。種間雑種その他の分類不明なものは除く。) |