■日時:2018/5/13(日) 12:30~13:15 ■講師: 中村美知夫先生(京都大学大学院理学研究科・動物学教室・人類進化論研究室・准教授) ※プロフィールはこちら ■内容: 日本モンキーセンターが初めてアフリカに類人猿の調査隊を派遣したのは1958年、今から60年前のことでした。 その後、1965年にタンザニアのマハレ山塊で集中的なチンパンジー調査が開始され、現在に至ります。 マハレの数年前に調査が開始されたゴンベのほか、 アフリカ各地でチンパンジーの長期調査が継続されており、 今やチンパンジー研究は世界的に見ても円熟期に入ってきたようにも見えます。 こうした野生チンパンジー長期調査の中で、さまざまなことが明らかになってきたことは事実です。 ただ、これらの成果をもとに、「チンパンジーとはこういう生き物である」と一般化してしまうことには注意が必要かもしれません。 研究開始から50数年というと長いようにも思われますが、 私たちが人間自身を理解しようとしてきた時間と比べればほんの一瞬にすぎません。 フィールド研究の醍醐味は、研究者が予測もしなかったような現象に出会えることだと私は思っています。 そんな、まだまだ「分からない」ことだらけのチンパンジーについてお話ししてみようと思います。 |
![]() マハレのチンパンジー ![]() マハレのカソジェ森林 |
※日本の動物園等で飼育されている霊長類の種数は102種類です。(2015年3月31日時点、GAIN調べ。種間雑種その他の分類不明なものは除く。) |