■JMC通信 2011年2月号(通算第32号)
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J M C 通 信 2011年2月号(通算第32号)
発行:財団法人日本モンキーセンター
http://www.j-monkey.jp/
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■目次■----------------------------------------------------
□コラム 「ところ変わればことばも変わる」 学芸員 神田恵
□ニュース
・特別展「進化の異端児 有害有毒生物展」2/28まで開催中!
・次回特別展、最新情報!
・KIDSZOO リニューアルオープン続報!(第四報)
・ポトの赤ちゃんが生まれました!
□イベント情報
・冬の風物詩「たき火にあたるサル」2/28まで毎日開催!
・日曜日の「猛毒映画祭」あと2回のみ!
・たいけん!モンパちっく あと4日のみ!
・先生のための博物館・動物園活用講座「動物園で命を学ぶ」
□webサイトより
・「飼育室」更新中!
□編集後記
■コラム「ところ変わればことばも変わる」 学芸員 神田恵----
突然ですが、皆さんの出身地はどちらですか?
私の出身は滋賀県の湖北地方です。地元では近江弁(湖北弁とも)
が使われていますが、地元以外の知人には、たまに通じない言葉が
あります。たとえば「あーお菓子しまっちゃってー(残り全部食べ
ていいよ、の意)」と言ったとき、きょとんとされて困ったことが
あります。またイントネーションも、大阪の友人に言わせれば「な
んかのんびりしたしゃべり方」らしいです。
出身地が違えば言葉も違いますが、サルにも似た現象がみられる
こと、皆さんご存知でしょうか。
ニホンザルは「クー」「ホー」という柔らかい声(クーコール)
で鳴き交わし、互いに群れの仲間がどこにいるかを確認します。現
在モンキーセンターのモンキーバレイには、ニホンザルの亜種ヤク
ニホンザルが暮らしています。彼らは1956年に屋久島で捕獲され、
はるばる犬山までやってきました。それから数十年後、ある研究者
がこの犬山と屋久島のサルのクーコールを比較したところ、犬山
(当時は大平山の野猿公苑)の集団は、屋久島と比べて低い声で鳴
いている、という結果が出たそうです。
この違いが生じた理由は様々でしょうが、以下のような説もあり
ます。屋久島のサルたちが暮らすのはうっそうと茂った森の中で、
サルが鳴くのは地上や藪、樹上などさまざまです。一方犬山の野猿
公苑は、木もまばらな平地で、サルはおもに地上で鳴きます。遮蔽
物のない開けた環境では、地上付近で特定の高さの音だけが遠くま
で届きやすいという現象がおきます(これを「周波数の窓」と呼び
ます)。犬山のサルたちは出す低い声は、まさにその届きやすい高
さの音=窓にフィットする音声となっているそうです。サルたちは、
それぞれが暮らす環境でより効率よく相手に声を届けられるように、
声の高さを変えて順応したのではないか、と考えられています。
もし今、モンキーセンターのヤクニホンザルたちが、遠く離れた
屋久島のサルたちと出会ったら・・・? 私と友人のように、きょ
とんと顔を見合わせるのでしょうか。想像すると、ちょっと楽しい
ですね。
■ニュース■-----------------------------------------------
●特別展「進化の異端児 有害有毒生物展」2/28まで開催中!
地球上のさまざまな有害有毒生物を紹介した今回の特別展は、会期
終了まで残すところあと10日ほどとなりました!
振り返ってみれば、この特別展は過去最大の反響だったと思います。
アンケートによる平均滞在時間は10分以上!!
「この特別展を見に来園しました」という方も続出!
有毒生物を扱った展示は数あれど、菌類、植物、は虫類、鳥類、哺
乳類までをそろえた展示は他に見たことがありません。
まだご覧になっていない方は、ぜひお見逃しなく!
春夏に見たよ!という方も、第二期からの展示をぜひご覧ください!
●次回特別展、最新情報!
現在の特別展人気で、プレッシャーのかかる次回の特別展ですが、
概要が決まりましたのでお知らせします!
特別展「極限に生きる」
〜灼熱の砂漠・細菌の存在をも拒む極寒のドライバレー
凄まじい水圧と漆黒の深海
・・・なぜ彼らはそこに生きようとしたのか
会期:2011年3月19日(土)〜
場所:ビジターセンター内特別展示室
●KIDSZOO リニューアルオープン続報!(第四報)
1/11より「わくわく動物村」は、「KIDSZOO(キッズズー)」に生
まれ変わるため一時閉村しています。トレーラーハウスに引き続き、
様々な材料が運び込まれ、動物たちが暮らす運動場の柵や、広々と
したウッドデッキも少しずつ姿が見えてきました。
そして、どんどん進む工事の傍らでスタッフが議論を重ねているの
が、KIDSZOOを活用した学習プログラムです。ただふれあうだけで
なく、生きた動物たちを目の前に、命を感じたり、動物のことを学
んでほしい!そんな思いから、学校などの団体向けのプログラムや、
一般の方も気軽に参加できるレクチャーを企画しています。
今後も進展をお知らせしていきますので、ご期待ください★
●ポトの赤ちゃんが生まれました!
ポトはアフリカにくらす夜行性の原猿で、アフリカセンターの夜行
性サル展示室で飼育展示しています。国内では3つの動物園でしか
見ることができない貴重なサルです。
そのポトに、2月9日、待望の赤ちゃんが生まれました!
昨年3月22日にも同じ両親が出産し、2頭ともに元気に育っています。
まだ巣箱の中にいることが多いですが、時々、母親につかまって外
へ出ている姿も見られます。まるで毛玉のようなかわいらしい赤ちゃ
んを、ぜひご覧になってみてください!
■イベント情報■-------------------------------------------
●冬の風物詩「たき火にあたるサル」2/28まで毎日開催!
冬の風物詩「たき火にあたるサル」は、2/28まで毎日開催していま
す!もちろん、ほかほか蒸しイモをお召し上がりいただける「ほか
ほかおイモタイム」も毎日開催!サルたちが食べいているのと同じ
おいしいおイモを、ぜひ召し上がってみてください。
日時:2011年2月28日(月)までの毎日 ※荒天時中止
「たき火にあたるサル」 11:30〜14:00
「ほかほかおイモタイム」 14:00〜
場所:モンキーバレイ
●日曜日の「猛毒映画祭」あと2回のみ!
特別展「進化の異端児 有害有毒生物展」に展示している危険な生
物をテーマに、モンキーセンターのスタッフが自作自演のショート
ムービーを作成しました!
日時:2011年2月27日(日)までの毎週日曜日 13:00〜
場所:ビジターセンター ホール
●たいけん!モンパちっく あと4日のみ!
動物園の飼育員や遊園地の係員の仕事が体験できるよ!
日時:2011年2月27日(日)までの土日 (1)13:00〜 (2)15:00〜
参加費:200円〜
所要時間 :30分〜1時間程度
冬の新授業:おやつ作り体験(先着5名):冬からはシマシマしっぽ
のワオキツネザルがいる「Waoランドmini」実施中!
おやつ作り体験、ガイド体験、お掃除体験が復活中!!
体験メニューや時間割など、詳しくはこちら↓
http://www.japan-monkeypark.jp/event/detail3.asp?nid=189&dmy=447617
●先生のための博物館・動物園活用講座「動物園で命を学ぶ」
日本モンキーセンターでは、専門知識を持った学芸員が常駐し、
学校と博物館が連携した授業づくりをおこなっています。
今回は、3月にオープンする動物とのふれあい施設「KIDSZOO」を舞
台に、学習の中で動物園を活用する方法を考えます。
日時:2011年3月26日(土)、29日(火) 13:00〜17:00
※同じ内容で2回開催します。ご都合のよい方にご参加ください。
場所:ビジターセンター・KIDSZOO
定員:各回50名(先着順)
参加費:無料
申込締切:2011年3月22日(火)
参加方法など詳細は、以下のページをご覧下さい。
http://www.j-monkey.jp/education/
■webサイトより■-------------------------------------------
●「飼育室」更新中!
最近の更新は・・・
vo304「キレイになった池」2011/2/16更新
vo303「風邪」2011/2/11更新
vo302「動物園スペシャルデー」2011/2/8更新
「飼育室」はこちら→http://www.j-monkey.jp/keeper/
■編集後記■------------------------------------------------
毎月第3水or木に配信予定のJMC通信ですが、金曜日の配信となって
しまいました。誠に申し訳ございませんでしたm(_ _)m
さて、「ほかほかおイモタイム」に立っていて、いつも思うことが
あります。
たき火から出てきたアツアツのおイモを、サルたちはおのおの
工夫しながら食べます。水につけてみたり、歯だけでくわえて運ん
でみたり、、、。「ハフハフ」と声が聞こえてきそうな食べ方は、
ヒトと全く同じで、思わず笑ってしまいます。
しかし、「お客様にもおイモを、、、」とスタッフがご紹介した瞬
間、皆さまサルは見ずに、おイモの列に並ばれてしまうんです。
おイモは十分ご用意していますので、ぜひサルたちがアツアツのお
イモと格闘する姿を楽しんでから、おいしいおイモをお召し上がり
くださいね。(赤)
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発行:財団法人日本モンキーセンター
〒484-0081 愛知県犬山市犬山官林26
TEL:0568-61-2327 FAX:0568-62-6823
URL:http://www.j-monkey.jp ←登録・解除はこちらから
動物取扱業の表示:業種:展示 動尾第510号
登録:平成19年5月31日 有効:平成24年5月30日 取扱責任者:加藤章
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